
“遊び”が本気の共創に変わる。
HIVEを牽引する二人が語る、
自ら動くコミュニティの楽しみ方
今回は、自ら企画を立ち上げ、コミュニティに新たな風を吹き込んでいるお二人、RayMayの櫻井利樹さんと、大林組の北野竜太さんにお話を伺いました。スタートアップの代表と、大企業のスマートシティ推進担当。立場は異なれど、お二人が仕掛ける「卓球」や「飲み会」といったカジュアルな場からは、思いもよらない熱量の高い共創が生まれています。自ら動くことで見えてきたHIVEの魅力と、これからの野望について語っていただきました。

代表取締役CEO

営業総本部
スマートシティ推進室
〈1〉HIVEへ飛び込んだ理由
──“自ら実践する”ことの価値
大林組の営業総本部 スマートシティ推進室に所属し、ゼネコンのスマートシティ事業部門として街づくりに関わってこられた北野さん。現在は、ユーザー&データドリブンの街づくりを目指す『みんまちプロジェクト』を推進するほか、日鉄興和不動産が進める品川のエリアマネジメントにも携わっています。北野さんが手掛ける『みんまちプロジェクト』は、品川エリアのワーカーや地域住民、来街者が、品川インターシティなどの場所を単なる施設としてではなく“自分ごと化”して使いこなせる状態を目指す、新しい街づくりの取り組みです。HIVEに参加した背景には、ご自身の強い思いがありました。
北野(以下、「北」):
「HIVEに参加した当初のミッションとしては、私が担当している『みんまちプロジェクト』への事業シナジーや協業先の模索でした。また、品川のエリアマネジメント推進のなかで、品川インターシティや品川セントラルガーデンという場所を、胸襟を開いて“自分ごと化”して使ってくれる人を探したい、そういう熱量を持ったプレイヤーの皆さんのマインドセットを近くで勉強したいという気持ちもありました。そのためには、まず自分自身が体を使って街を使い倒す『実践者』になろうと考え、HIVEに参加しています」
一方、RayMay代表の櫻井さんは、前職のコンサルティング会社で大企業のイノベーション支援やベンチャー支援に携わったのち、2年前に起業されました。現在は事業開発期間として、さまざまなアイデアや事業の種を模索中だと言います。
櫻井(以下、「櫻」):
「起業して次に何をするか考えている中で、元々お仕事でご一緒していた方々からお誘いを受けてHIVEに参加しました。大企業や自治体など、多様なプレイヤーの皆さんと中長期的な接点を持てる環境は、新たな事業の種を探す上で非常に魅力的でした」
実は、お二人は櫻井さんの前職時代からビジネスでの接点があったそうです。
北:
「当時から櫻井さんはとにかく話が上手くて(笑)。起業のタイミングでお子さんが生まれたばかりだったこともあり、ものすごい熱量と勢いを感じましたね」

〈2〉「卓球」と「飲み会」が生み出す、
予想外の熱量と共創
HIVEを舞台に、自らユニークな企画を立ち上げているお二人。北野さんが今年3月に同じくHIVE会員の丹青社・コクヨと共催したのは、有志による『イノベーティブ・ピンポン(卓球懇親会)』。HIVEで導入されているコミュニケーションプラットフォーム『Beatrust』(ビートラスト)を活用して仲間を集め、丹青社の交流施設『クリエイティブミーツ』をお借りして実現したこの企画は、思いがけない熱気で包まれました。
北:
「他の会員さんが主催する釣りの会などに刺激を受けて、参加しやすく、手ぶらでフラットに楽しめる卓球なら自分にもできるのではないかと考えました。当初は“8割遊び、2割は各社の取り組み紹介”くらいの軽い気持ちだったのですが、いざ始まってみると各社の会社紹介やプロダクト紹介が思いのほか熱を帯びて。毎月の勉強会だけでは話しきれない、“喋りたいこと、伝えたいこと”が溢れているんだと実感しました」
一方の櫻井さんは、前職時代から継続していた『イノベーション飲み会』にHIVEメンバーを巻き込み、新たな化学反応を生み出しています。
櫻:
「飲み会という心理的ハードルの低い場だからこそ、見えてくるリアルがあります。例えば会話の中で“病院ではご高齢の患者さんが多くなるにつれて、ちょっとした不安や困りごとからのナースコールが頻発するようになり、現場の看護師さんの負担が深刻化している”といった話を伺いました。表面的なニュースではわからない現場ならではの生々しい課題を知ることができたほか、そこから実際に医療の現場へ視察に行かせていただくといった展開にも繋がっています。また、大企業の技術アセットを持つ方とお酒の席で交わることで、“AIでビルやマンションをキャラクター化できないか”といった、真面目な会議室では出ないような自由な発想が生まれるのも面白いところです。そこから、すぐにプロトタイプを作ろうという具体的なアクションにまで発展したりするんです」

〈3〉フラットな関係性が生む、
「文化祭」のような一体感
大企業、自治体、スタートアップ、そして学生までが垣根を越えて集い、毎月顔を合わせる──。そうした“多様性と継続性”がHIVEの強みであると捉えるお二人。毎年品川インターシティで開催されている最新技術展示イベント『SHINAGAWA TECH SHOWCASE』にはHIVEのメンバーも多く参加していることから、イベントを通じてお二人も特別な一体感を感じたそうです。
北:
「『SHINAGAWA TECH SHOWCASE』は、それぞれのプロジェクトを品川という実際のフィールドで発表する場です。毎月顔を合わせてきたメンバーも多く携わっていることから、みんなで作り上げる『文化祭』のような一体感があり、私自身にとっても素晴らしい体験になりました」
櫻:
「コミュニティの場づくりという意味では、事務局である日鉄興和不動産さんの存在も大きいですね。ビルのオーナーとして実証フィールドを提供してくださる安心感はもちろん、“運営側と参加者”という構造ではなく、同じ目線で一緒にコミュニティを創り上げようとする“仲間”という立ち位置でサポートしてくれていることが、参加メンバーが遠慮なく話し合える空気感を作り出しているのだと思います。世の中には様々なコミュニティがありますが、HIVEには短期的な営業ノルマではなく、“この街をどうするか”そして“日本をどうするか”といった中長期的な視座を持った『ギバー(与える人)』が集まっています。それが結果として、熱量の高さにも繋がっているのだと感じます」

〈4〉『デジタル焚き火』を囲む会など、
次なるアイデアも構想中
自ら動き、深い関係性を築いてきたお二人。その視線は、すでに次なるワクワクする未来へと向かっています。お二人の今後の野望と、これからHIVEに参加しようと考えている方へのメッセージを伺いました。
北:
「卓球懇親会は、会員の皆さんと事務局のサポートのおかげで盛況となり、コミュニティならではの『掛け算の力』を実感する機会となりました。このつながりを一過性のイベントで終わらせず、さらに輪を広げて『イノベーティブ・ピンポン“2.0”』を開催したいと考えています。これからHIVEへの参加を検討されている方には、毎月開催されている『How to Make Innovation』にぜひ体験参加いただき、共にコミュニティをつくる楽しさを感じていただきたいです」
櫻:
「私は、より“人間らしさ”を出せるオフサイトの場を作りたいです。例えば品川インターシティで『デジタル焚き火』を囲む会とかも面白そうです。そうした素の自分をさらけだせる人間関係の先に共創が生まれ、品川というフィールドで実装していく──。そんなサイクルを回していきたいですね。短期的なメリットを求めるよりも、“業界の課題を解決したい”や“街を良くしたい”という中長期的な目線を持った方であれば、きっとHIVEで素晴らしいマッチングが生まれるはずです。また、多様な業界の方と垣根を越えて交流できるのもHIVEの魅力。私の会社のインターンシップ生も参加させてもらっており、非常によい刺激になっているようです。まずは一度、私たちと一緒に飲みましょう!(笑)」
品川という街を舞台に、遊び心と熱量を持って共創のサイクルを回し続けるお二人。その挑戦は、HIVEというコミュニティとともに、これからも進化を続けていくことでしょう。


